【コンサル業界】今、コンサル業界に理系学生が求められている理由

 

はじめに

「コンサル業界ってよく分からないけど文系の人が目指すところでしょ・・・」と思っている理系学生の方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、よく調べてみるとコンサル業界には今まさに理系人材が必要なんです。就活人気も非常に高いコンサル業界について、0から解説していきます。

コンサル業界とは?

もともと、「consult」は直訳すると「相談する」という意味です。
企業の様々な課題に対して相談にのり、解決策の提案や実行の手伝いをするような会社のことをコンサルティング会社といいます。
また、コンサルティング業務を行う人は「コンサルタント」と呼ばれます。
クライアントの悩みを解決するためには、コンサルタントにはその業界に対しての深い知見と論理的思考力が求められています。

 

コンサルティング会社の分類

コンサルティング会社には様々な種類があります。
分類の仕方は一概には言えませんが、ここでは代表的な7種類のコンサルティング会社の分類をご紹介します。

総合系

総合系のコンサルティング会社は、上流の戦略立案から実行・サポートまで総合的にサービスを提供しています。
その分、総合系のコンサルティング会社は企業の規模も大きくなっています。
かつてはBig4(KPMG、PwC、デロイト、EY)などが総合系の中でも代表的な企業でしたが、現在では様々な企業が参入しています。

【企業例】
・アクセンチュア
・アビームコンサルティング
・EYストラテジー・アンド・コンサルティング
・クニエ
・KPMGコンサルティング
・デロイト トーマツ コンサルティング
・PwCコンサルティング
・ベイカレント・コンサルティング

戦略系

戦略系のコンサルティング会社は、クライアント企業の経営課題に対しての戦略立案を主に提供しています。
総合系のコンサルティング会社が一気通貫で実行まで行うのに対して、戦略系のコンサルティング会社は上流工程のみに注力するという特徴があります。
少数精鋭でサービスを提供していることが多く、その分コンサルタントのプレッシャーや一人当たりの責任も大きくなってきます。

【企業例】
・アーサー・D・リトル・ジャパン
・A.T.カーニー
・ベイン・アンド・カンパニー
・ボストン コンサルティング グループ
・マッキンゼー・アンド・カンパニー
・ローランド・ベルガー

シンクタンク系

シンクタンク系のコンサルティング会社は、様々な分野での調査・研究をしたり、民間企業向けにコンサルティングのサービスを行ったりしています。
官公庁向けのサービスや研究を行っているイメージが強いですが、民間向けのサービスも多くあります。
ちなみに、「think tank」とは直訳すると「頭脳集団」という意味です。

【企業例】
・日本総合研究所
・野村総合研究所
・みずほリサーチ&テクノロジーズ
・三菱総合研究所
・三菱UFJリサーチ&コンサルティング

IT系

IT系のコンサルティング会社は、ITに関わる様々な課題に対してサービスを提供しています。
独自の強みを持っていることが多く、大企業だけでなく中堅~中小・ベンチャー企業などがクライアントになります。
近年の急速なIT化の波を受けて、ITコンサルタントの需要は増加しています。

【企業例】
・アバナード
・ウルシステムズ
・SAP
・フューチャーアーキテクト

組織人事系

組織人事系のコンサルティング会社は、人事制度・人材開発に関する課題を専門にサービスを提供しています。
クライアント企業の外部向けのコンサルティングを行うのではなく、企業内部の課題を解決するという点に他コンサルティング会社との大きな違いがあります。

【企業例】
・コーン・フェリー・ジャパン
・タワーズワトソン
・マーサー ジャパン

財務アドバイザリー系

財務アドバイザリー系のコンサルティング会社は、主に財務面でのコンサルティングをしていて、M&A(企業の合併買収)に関する業務や、デューデリジェンス(企業価値評価等のための調査)など、金融の専門性を活かした業務内容となっています。

【企業例】
・KPMG FAS
・デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社
・PwCアドバイザリー合同会社

監査法人系

監査法人系のコンサルティング会社は、会計監査(主に企業の財務諸表に正当性があるかをチェックすること)の業務以外にも、一般的なコンサルティング会社と同じような業務を行っている場合もあります。
以下の企業群は「4大監査法人」と呼ばれる企業です。

【企業例】
・有限責任あずさ監査法人
・新日本有限責任監査法人
・有限責任監査法人トーマツ
・PwCあらた有限責任監査法人

 

コンサル業界で理系学生が活躍できる理由

次に、コンサル業界で理系学生の方が活躍できる理由について解説していきます。
コンサルティングという業務の特殊性が故に、理系学生の方が輝けるフィールドが数多くあることが分かります。

理由① 論理的思考力を活かせる

限られた時間の中で企業の課題を把握した上で、最適な提案をするには論理的思考力が欠かせません。
社会や国語などの定性的・概念的な学問より、数学や理科などの定量的・理論的な学問を得意としている理系学生の方が「地頭の良さ」は鍛えられている可能性が高いです。
実際にコンサルティング会社の選考面接では「ケース面接」という思考力を試される面接が課される場合が非常に多いです。

理由② 研究分野を活かせる

例えばIT系のコンサルティング会社では、全く知識がない学生と比べるとプログラミングの知識を持っている理系学生の方は有利です。
もちろん入社してから学ぶことの方が多いですが、既にある程度の知識を持っているということは業務に慣れるのも早いという観点からも有利になる可能性が高いです。

理由③ 仮説検証のプロセスを活かせる

理系の学生の方であれば、ある問題が見つかったときには「なぜその問題が起きたのか?」と仮説を立てますよね。
そして、その仮説をもとに条件を変えて検証をします。この仮説→検証のプロセスはコンサルティング会社でも全く同じです。
大学での実験等で何気なくくせにして使っているこの方法はコンサルティング業界と非常に相性がいいということです。

理由④ 勤勉さを活かせる

コンサルタントの仕事に、新しい知識のインプットは欠かせません。
プロジェクトによっては自分の専門外の業界に配属される可能性もあります。
そんなときでも膨大な量のインプットをするためには勤勉さは必須です。
理系学生の方は大学受験から大学生活中も一般的には文系学生の方より多くの時間と労力をかけて勉強をされている方が多いです。
これまで培ってきた勤勉さは入社後も活かすことができます。

 

最後に

ここまでコンサル業界について、その概要と理系学生とのマッチ度の高さについて取り上げてきました。
就活市場でも大人気のコンサルティング業界ですが、実際にたくさんの理系出身の方が活躍しています。
ぜひコンサルティング業界も視野に入れて就職活動を進めてみてください。

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2022/08/10