【企業別】就活対策

【対策】アクセンチュア株式会社

 

はじめに

今回は大手外資系コンサルティングファームであるアクセンチュアの企業研究・選考対策についてまとめました。
ケース面接だけでなくグループディスカッションも選考に組み込まれていたりと、選考プロセスも複雑なのでしっかり準備しましょう。

会社概要

アクセンチュアは、世界で約71万人の従業員数を誇る世界最大のコンサルティングファームです。
クライアント数は7000を超え、世界中の様々な分野・産業に対し戦略・業務・ITなどのあらゆるコンサルティングを提供しています。
日本支社は1995年に設立され、戦略コンサルティング本部は戦略コンサルティングサービスを提供する組織として国内最大規模です。

名称:アクセンチュア株式会社(Accenture Japan Ltd)
創業:1962年、事務所開設
設立:1995年12月
資本金:3億5千万円
従業員数:約19,000人(2022年6月1日時点)
事業:「ストラテジー & コンサルティング」「アクセンチュア ソング」「テクノロジー」「オペレーションズ」「インダストリーX」の5つの領域で幅広いサービスとソリューションを提供

アクセンチュアの強み

規模と業務範囲が広い

2021年12月末には株式時価総額2,622億ドルを記録し、71万人の社員数をもち、スケールの大きさは他社と比べても圧倒的です。
手掛けている業界もソフトウェア系から旅行会社に至るまで多種多様になっています。
また世界50カ国に拠点をもっているため、各国の拠点が協力し合いながらプロジェクトを遂行しているという特徴をもっています。
規模が大きく業務範囲が広いことで、色々な経験ができます。

卓越したグローバルネットワーク力

全世界のプロジェクト事例が参照可能な「ナレッジエクスチェンジ」というデータベースがあり、日本では導入例のない最新技術を用いた事例やノウハウを活用することができます。
これにより、常に最新かつ先進的なコンサルティングテーマを扱える環境が成り立ちます。

キャリアズマーケットプレイス

世界各地にある全アクセンチュアオフィスの求人情報が掲載されている、社内の転職サイトです。
全社員に展開されているもので「他の組織に興味がある・別のスキルを伸ばしたい」という要望があるときは、このサイトから部門や国を超えて希望に合ったポジションを探し、応募することができます。

 

プロジェクト事例

・日本通運 ブロックチェーンにおいて、最適なプラットフォームの構築を策定
・資生堂  デジタルを活用した事業モデルへの転換を支援
・「東洋大学公式アプリ」の開発・運用を支援

社風

「Think straight, talk straight」を行動指針に掲げており、相手がどの立場にあろうと正しいと思ったことは摩擦を恐れずにしっかり語り、伝えていく姿勢を表しています。
受け手側は、たとえ立場が自分より下の社員の発言であっても、真摯に対応することがルールです。
このように社員同士がフラットな関係であるのが社風としてあるようです。

文化

「やりたい!と手を挙げると、周りのみんながそのやる気を応援してくれる」※公式HPから引用
行動指針と同様に、このカルチャーへの共感は選考通過に必要です。
「将来〇〇をやりたい」と伝えるなど、前のめりな姿勢を見せることが好印象につながります。

 

成長環境

アクセンチュアには、社員1人ひとりに対して最適な成長機会を提供するための研修が提供されています。

グローバル共通のラーニングプラットフォーム

91クラスにもおよぶコネクテッド・クラスルームにて、全世界の仲間や各分野のエキスパートとともに学ぶことができます。

24,000以上のオンライン・コース

新しいスキルを学び、既存スキルをさらに磨くための、オンライン・コースでの研修が用意されています。
社員1人ひとりの職位や担当ビジネス領域、所属組織・拠点に応じて、最適なトレーニングができるようになっています。

2,700以上のラーニング・ボード

継続的にアップデートされており、世界各国の各分野における専門家がキュレーションしている学習コンテンツがあります。
それらのコンテンツは常に業界最新であり、最先端の知見を短時間に習得するのに適しています。

【新卒】募集要項

募集職種

ビジネスコンサルタント
デジタルコンサルタント
戦略コンサルタント
ソリューション・エンジニア
データサイエンティスト
AIアーキテクト
マーケティング
クリエイティブ
デザイン

選考プロセス

※ビジネスコンサルタント職の場合(職種によって設問内容等は異なります)

①エントリーシート提出

②Webテスト

③グループディスカッション

④一次面接(ケース面接+人物面接)

⑤二次面接

求める人材

・伸びをしてでも目標へ手を伸ばさずにはいられない
・チャレンジに、手加減をしない
・自分も会社も世の中までも、変えたいと望む
・常に次のステージを見据え、自らの開拓に貪欲である
・タフな状況も、先頭に立ち楽しめる情熱がある
・あるべき姿を追求するためには、立場や関係性を超えた主張を厭わない
・信念に基づき、主張し、実際にやりとげる
・チームワークの可能性を信じる
・多様な文化、相違する意見の中にこそ宝石があると知っている
・常に誠実さを失わず、言行一致の気概がある

選考対策

①エントリーシート

全8問あり、内容は「就職活動の軸(400字以内)」などで面接の材料として利用されます。

以下は2023年卒募集時の内容です。
先述した通りアクセンチュアのカルチャーについての共感が重要となります。
就活の軸にそれをうまく組み込むと、マッチ度が高いという評価を受けられるかもしれません。

(1)就職活動の軸(400字以内)
(2)未来のアクセンチュアのDNAの内、一番共感できるのは何か
(3)その理由(400字以上600字以内)
(4)どのようなキャリアを実現したいか(400字以上600字以内)
(5)第1志望職種の志望動機(200字以内)
(6)(任意回答)第2志望職種の志望動機(200字以内)
(7)(任意回答)第3志望職種の志望動機(200字以内)
(8)(任意回答)第4志望職種の志望動機(200字以内)

②WEBテスト

自宅受験、形式は玉手箱です。
内容は言語・非言語・性格で、所要時間は1時間30分程度で難易度は普通です。
こちらで落ちてしまうとGDやケース面接に進めなくなってしまうので、気を抜かず確実に突破しましょう。

③グループディスカッション

所要時間は1時間30分程度、その内35分でGDを行います。
23卒のお題は「家電メーカーのある企業の課題を、アクセンチュアの強みであるデジタルテクノロジーを活かして解決せよ。」というものでした。
1人ずつ順番に5分間の発表をしていき、社員からの質疑応答・フィードバックの時間も設けられています。

(1)重要なのは「課題の特定」
GDやケース面接で必要なのは「課題の特定」です。
SIerは課題解決を行うのに対して、コンサルタントは「課題を設定する」ことが本質です。
状況の把握だけでなく、GDでは課題を設定するにあたって、参加者同士で共通認識を持つことが必要となります。

今回の例題であれば「ある企業の課題」を「業務フローが煩雑で業務量が多く、労働環境が悪い」に設定するとします。

すると解決策として想定されるのは「テクノロジーを使って煩雑な業務フローをシームレスにする・可視化し業務改善を行う」という施策を想定することができます。
このように、課題を明確に設定すれば解決策も浮かびやすくなるため、課題の特定を適切に行えるようになることが求められます。

(2)MECEの徹底
MECEとは「もれなくダブりなく」という意味です。
GDとケース面接両方で重要となる考え方となります。

Mutually(お互いに)
Exclusive(重複せず)
Collectively(全体に)
Exhaustive(漏れがない)

の頭文字をとったもので、必要な要素を網羅しながらもそれらが重複しないようにする上で必要です。

(3)多軸で考える
今回であれば業務フローの煩雑さが労働環境に繋がっているため、労働環境の改善方法に対しても解決策を考える必要があります。
その際は多軸で考えるようにしましょう。
女性であれば、働き方に関して女性ならではの視点を入れる、
または評価制度の面から解決策を見出すこともできます。このように多軸で考えることも同様に重要です。

(4)頭ごなしの否定はNG
アクセンチュアでは「自らの意見をきちんと言えること」が評価されるので、GDで意見を否定することは絶対に避けなければいけないというものではありません。
しかし協調性を持たずに「頭ごなしの否定」をするのは避けましょう。
企業が新卒を採用する評価基準の1つに「一緒に働きたいか」という観点があります。
言葉のニュアンスに気をつけたり、コミュニケーションのとり方に工夫をしてみたりしましょう。

④一次面接(ケース面接+人物面接)

所要時間は40分ほどになります。
ケース面接は20分程度で、思考時間10分+発表5分+ディスカッション5分です。
過去問では「物流に関する課題を解決せよ。トラックのドライバー不足による経済活動の停滞が向こう10年で予想されているため、その解決策を考える。」といったものが出題されています。
一方、個人面接20分程度で、ガクチカや志望動機・ストレス耐性についてがメインで問われます。
逆質問の時間が5分設けられています。

ケース面接は手応えがあるときほど危険?!
ありがちなのが、フレームワークを駆使してドヤ顔で発表してしまうことです。
こういった「できた感」があるときは危険です。
なぜなら面接官は「困ったときにどう切り返すか」を見ているからです。
FBタイムではロジックが崩壊した質問が飛んでくる可能性がありますが、それは「困っている状態」を作るためあえて行っています。
そういった際に「切り返すための頭の使い方やトークのセンス」を見たいという意図があるからです。

フレームワークは答えを出すために使うのではなく「相手にわかりやすく伝える」ための武器としてうまく使いこなすことを心がけましょう。
頭の中にあるイメージを正しく共有できる力を身につけておきたいところです。

練習方法
練習ではケース面接経験のある方に面接官役をお願いし、質問に返す訓練を積むことが突破口になります。
個人での対策は「"東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート 50の厳選フレームワークで、どんな難問もスッキリ「地図化」" で行うのがおすすめです。

⑤二次面接(人物面接)

所要時間は30分程度で、ガクチカやコンサルの志望動機についてや今後やりたいことを聞かれる傾向にあります。
しっかり選考されているようなので、最後まで気を抜かないことが重要です。
これまでの経験で、自分の意見をきちんと述べてきたかが問われます。
またアクセンチュアではダイバーシティに対する取り組みもあるので、多様な価値観を認める姿勢を見せられるとよりよいでしょう。

最後に

コンサルティングファームの中でも世界最大規模を誇るアクセンチュアですが、独自の社風について理解することが選考通過のカギになります。
選考フローが長くWebテストからケース面接・グループディスカッションとどれも対策が必須ですので、まずは各選考ステップを把握するところから始めましょう。

 

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