株式会社シーエックスアール プロフェッショナルインタビュー

チャレンジ精神旺盛な変わり者集まれ!【株式会社シーエックスアール】

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株式会社シーエックスアール 取締役東京支社長 中川 政峰 氏

非破壊検査。構造物の内外の傷や欠陥を、対象物を破壊することなく検出する技術を用いながら行う仕事だ。一般的にはあまり馴染みのない言葉だが、建物、橋梁、船などありとあらゆる構造物の安全を担保するために建造時、そしてメンテナンス時に必要とされる、現代社会のインフラを支えるためには必要不可欠な技術だ。
1960年に設立し半世紀以上の間、非破壊検査のスペシャリストとして、日本の社会インフラの安全に寄与し続けてきた株式会社シーエックスアール(CXR)。早くからアメリカの先端企業の技術供与を受けながら、日本を代表する企業とともに高度経済成長期からインフラの安全性を支え続けてきた同社のトップマネジメントに非破壊検査について、そして株式会社シーエックスアール(CXR)で働く魅力についてインタビューした。

1.社会インフラの安全を支える非破壊検査

— シーエックスアール(CXR)の行っている非破壊検査とは耳馴染みのない言葉ですが、どういったようなものなのでしょうか?

中川氏:
非破壊検査は、構造物に対して行う検査です。一口に構造物といっても多岐に渡っており、船、鉄道、プラント、橋梁、そして建物と様々なものがあります。こうしたものを造るときは、必ず溶接をしながら造っていくのですが、まず建造段階においてはその溶接箇所にキズがないかを検査していきます。一つひとつの溶接箇所をチェックして、それがオーケーなら次の建造工程に進みます。

また出来上がった後も、法律で定期的に非破壊検査が義務付けられているものがありますので、そうしたものに対しては定期的に運転を停止してキズの発生がないか検査していきます。
 

2.人間ドックと同じ方法で構造物を検査

— どのような方法で検査をしていくのでしょうか?

中川氏:
検査の方法は人間の健康診断をするときと原理的には同じです。たとえば放射線を当てて、フィルム等で可視化し内部の様子を見るというものもありますし、人間で言うなら腹部エコー検査のように、対象物に超音波を入れて溶接箇所に不具合がないか検査したり、音が跳ね返ってくる時間によって厚みが薄くなっていったりしないかということを、データを取り続けながら監視して「そろそろここが危ない」と発見していったりします。

以上は、代表的な検査ですが、とにかく物理現象をうまく使いながら様々な構造物にキズがないかを探していきます。

— そうした検査を行うためにはどのような技術や資格が必要になるのですか?
中川氏:
検査自体はJISで定められた規格があります。その検査を行うために必要な認定資格があります。
具体的には、放射線、超音波、浸透深傷、磁粉深傷などの認定ジャンルがあり、それぞれのジャンルにおいてレベル1からレベル3のレベル区分があります。こうした認定資格を取得していくことは必要です。
 

3.規模と実績がもたらす圧倒的「安心」感

— 非破壊検査業界の中において、シーエックスアール(CXR)の特長というのはどういったところにあるのでしょうか?

中川氏:
代表的な検査につきましては、JISでしっかりと検査方法が定められているので、その原理原則に関してはオリジナリティーというものはありません。むしろあってはいけないものなのですが、それでもシーエックスアール(CXR)がお客様からの信頼を得ている理由は二つあると思います。

第一が規模です。シーエックスアール(CXR)には社員が全部で350名います。これは非破壊検査を行う会社としては非常に大きなものです。当然、それにともなって認定技術者の数も多くいますので、お客様から見たときの安心感になります。新卒で入社した方にとっても、様々なことを学びやすい環境だと思います。

第二が歴史です。シーエックスアール(CXR)は1960年に法人化し、今年で58期目を迎えます。非破壊検査の企業としては先発組に入りますので、当然これまでに日本を代表する、皆さんもご存じのような大企業とずっと仕事をしてきました。そうした企業とともに日本の高度経済成長期を支え、ともに成長してきました。そうした歴史と実績の確かさが与える安心感もあると思います。
 

4.学生の希望をとことん尊重した採用と配属

— シーエックスアール(CXR)ではどのように採用活動を行っているのでしょうか?

中川氏:
シーエックスアール(CXR)は広島に本社がありますが、それ以外にも北海道以外の全国に支社や営業所を要しています。採用は、本社のある広島の他に、東京や仙台など主要な都市で会社説明会を通じて行っています。

— 募集は技術職と営業職に分かれているのですか?

中川氏:
いえ、採用は一括で行っています。

— ということは技術職を希望していても営業職になることもあるのですか?

中川氏:
いえ、説明会の次のステップの面接の段階で、きちんと話し合ってから採用をしていますので、希望でない職種に就くことはありません。

— 勤務地についてはいかがでしょうか?日本全国に支社や営業所がありますが、配属はどのように決まるのでしょうか?

中川氏:
配属先についても職種同様、面接の段階できちんと話し合ってからオファーを出していますので、東京で働きたかったのに勝手に広島本社にされるというようなことはありません。
 

5.徹底的に実践的な新人研修

— 入社後の流れを教えてください。

中川氏:
入社後は皆さんに、一ヶ月広島の本社にある研究開発センターで研修をしていただきます。こちらの研究開発センターは、2016年に出来た体育館程の広さのある大きなもので、現場作業が体感できるようにモックアップの現場が組んであったり、実際にお客様が使っていた古いプラントの一部を譲り受けたりしたものがあります。

— 具体的にはどのような研修内容なのでしょうか?

中川氏:
非破壊検査とは何かというような概論から始まり、各種認定資格のベースとなるような考えを座学と実技の両方で学びます。モックアップを使った高所作業も行いますし、先程申し上げたプラント施設の一部を使った実技の練習もあります。

入社された方が実際に現場に行った時、そこで始めて一から安全教育を行うというのでは動揺してしまうこともあると思います。そのようなことのないように万全の研修をしてから現場に出てもらうようにしています。
 

6.社員に優しい会社風土

— 研修後は配属先に移ることになるのですか?

中川氏:
はい、そうです。先程申し上げたとおり、面接時に希望の勤務先を聞いて決め、その希望地への配属になります。

— 配属後に転勤になることはあるのでしょうか?

中川氏:
本人の希望がないのに転勤になることはまずありません。

— 逆に異動を希望した場合、たとえば技術職から営業職への異動はありえるのでしょうか?

中川氏:
技術職から営業職に配置転換になった場合は、転勤が伴う可能性が高いのですが、本人がそれでもいいと言う場合は、極力希望が叶うように考慮します。

— シーエックスアール(CXR)は、人事の希望も丁寧に聞きますし、有休取得率も高く、非常に社員に優しいという印象のある会社ですね。

中川氏:
ありがとうございます。基本的に転勤というカルチャーというか発想のあまりない会社で、同じ部署で働き続けるという風土です。ただずっと同じメンバーだと管理者が育ちにくいので、最近は管理者レベルの人は異動してもらうようにしています。

— 社員に優しい風土があるからこそ、新卒3年以内離職率も低いのですね。
 

7.自然と資格取得し、成長していく仕組み

— シーエックスアール(CXR)入社後の成長という意味では、どのようなことが期待できるでしょうか?

中川氏:
先程も申し上げたとおり、基本的に様々な認定資格を取らないと仕事にならないので、人事制度も資格取得を奨励する形になっています。当然、資格を取るための講習代の全額補助ですとか、取得時のお祝い金制度はあります。資格を取らないと上にいけないような仕組みになっているので、否が応でも資格にチャレンジして成長していくようになっています。
 

8.MBAの科目に匹敵する社内研修

中川氏:
また最近は資格取得のサポートの他に、一部で階層教育も始めました。これは現場のリーダー、管理職、さらには上級管理職になるための教育です。

一番上のコースですと、MBAの1科目となるような内容の研修を一年かけて会社が一人に対して50万円近いコストをかけて行っているものです。

こうしたお金をかけた教育ができるのは、シーエックスアール(CXR)が非破壊検査の会社としては規模の大きい会社だからだといえると思います。
 

9.「ゆるい」企業風土

— シーエックスアール(CRX)の企業風土はどのようなものでしょうか?

中川氏:
一言で言ってしまうと非常にゆるい会社です(笑)。

このように言ってしまうと否定的に受け取られる方もいらっしゃるかも知れませんが、私としては面白い会社だし、もっと面白い会社にしたいと思っています。非破壊検査といってもあまりイメージが湧かないと思いますが、面白おかしい会社にすることによって、その評判を聞きつけた学生が入ってきてくれるというような循環を作りたいと思っています。やっていることや、やろうとしていることが面白くないといけないと思っています。
 

10.欲しいのは失敗を怖れずチャレンジする人

— 具体的にはどのような人財にシーエックスアール(CXR)に来て欲しいと思っているのでしょうか?

中川氏:
こちらとしては失敗を怖れずにチャレンジする人に来て欲しいと思っています。仕事というものは常に思いもかけないようなことが生じるものですので、そういった局面に自分でしっかりと考えて行動ができる人がいいですね。

— 失礼ながら「検査」という言葉からはルーティーンのイメージが強く、チャレンジ感があまり感じられないのですが、そのようなことはないのですか?

中川氏:
検査といっても定められた検査をするだけではなく、お客様から「こうした検査はできないか」と依頼を受けることもあります。そうしたイレギュラーなご依頼をできないとお断りするのは簡単ですが、それではお客様も成長の機会も失いかねません。そうならないように新たなことにチャレンジし続けなければいけません。
 

11.アメリカの先端企業からの技術提供

中川氏:
またシーエックスアール(CXR)では長年に渡り、アメリカのサウスウェスト研究所から技術提供を受けています。同社は最近のニュースですと、NASAが木星に送った衛星から送られてくる画像解析をしていることでも有名な会社です。

同社からの先端技術を持ち込んで応用することにもチャレンジしています。非破壊検査は医療と似ていて、既存の技術だけでは対処できない課題を解決するためにこれまでの経験、知見をフル活用して仮説を立てながら新しいものを作り出していく必要があります。

決められたことをやっていただけでは発展性はないので、チャレンジしていかなければいけません。
 

12.環境問題に対する取り組みを強化

— 現在シーエックスアール(CXR)が取り組んでいる新たなチャレンジはありますか?

中川氏:
現在、非破壊検査という形で、社会の安心に貢献しているという自負はありますが、それに加えて環境面でも貢献したいと思っています。

具体的にいうと、環境の分析、環境関係の計器の維持などのサービスの拡充を考えています。現在、築地や豊洲の土壌が問題になっていますが、そうした問題に対するサービスです。

— 環境アセスメント的な事業でしょうか?

中川氏:
アセスメントそのものというよりも、それを支える機器や計器の信頼性を高める事業です。そうした計器の中には24時間のモニタリングが必要なものもあります。そうしたサービスを必要としている会社の多くは、実はシーエックスアール(CXR)の既存のお客様ですので、そのお客様に対して新たなサービスをご提供することによって世の中に貢献したいと思っています。
 

13.社会の安心安全に貢献し、仕事は「楽しく、面白く」

— 最後に就職活動中の学生に何かメッセージはありますか?

中川氏:
シーエックスアール(CXR)の仕事は、一言でいえば面白いことをやりながら世の中の人が安心して暮らせるようにすることです。そういう意味では高貴な仕事であるといえます。

船に乗ったとき、電車に乗ったとき、車で橋を渡っているとき安心して通過できる、一見当たり前のように思ってしまいますが、そこには造っている人がいて、維持する人がいるからこそ実現されているのです。

そうしたことを面白おかしく行って、楽しく過ごそうじゃないかという変わった人に是非入ってきてもらえればと思っています。

— どうもありがとうございました(了)

 

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